診療報酬分析で医院の強み・弱みを知る
医療機関の経営状態を客観的に把握するためには、数値化したデータが欠かせません。
その中で、特に重要となるのが、診療報酬の分析です。
例えば、一般企業であれば、企業の売上を分析する際、売上総額だけでなく、商品別の売上や顧客数、新規顧客数、リピート率などを把握するはずです。
これは医療機関でも同じです。
総収入だけでなく、
・診療行為別の収入
・保険種類別の収入
・患者数
・初心患者数
・再診患者数
・レセプト1枚あたりの単価
・1診療あたりの単価
などの数値を把握することで、初めて有効な対策が可能になります。
2年に1度の診療報酬改定等、医療制度の改正は頻繁に行われることから、制度の変化に合わせた経営を行っていくためにも、自院の収入を詳細に分析し、
自院の強み・弱みを明らかにし、現状の課題に対する対策を取っていくことが重要となります。
医業収入=患者数 × 単価
どの業種でも売上=数量 × 単価というのが不変の法則ですが、病医院の場合には、「医業収入 =
患者数 × 単価」で表すことができます。
その収入の内容を分析し、対策を検討するのが診療報酬分析となります。
例えば、収入が減少した場合、「1回あたりの単価が減少⇒診療報酬改定の影響を受けて請求する点数が減った」
「患者数が減少⇒近隣に新規に医院が開業したことによる、新患の減少や来院回数の減少」のように、原因を掘り下げ、対策を検討していきます。
診療報酬分析でできること
①診療収入の詳細な分析
ができる戦略的な視点から、診療収入を多面的に分析することができます。
②都道府県別平均、
全国平均の数字と比較ができる
同一地域の平均値と比較して自院の位置付けが分かり、対策の糸口を掴むことができます。
③過去3期分の推移を確
認することができる診療収入及び、それを構成する患者数と単価の推移をもとに、将来の自院の目指す方向性に合っているかを確認することができます。
④診療科別の数値で分析
することができる診療科別、医薬分業別で集計されているため、自院の内容にフォーカスした分析をすることができます。